9月19日の日記

　今日夕食後、釣りに出かけた。外海が荒れてることもあり、こりゃ漁港内に小魚逃げ込んでるなと思い、某漁港へ。小魚集まるところに大魚あり。

　現着すると案の定いました、スズキさん。常夜灯が海面を照らし、そこにサヨリやらボラの小さいのが集まっている。そしてよーく目を凝らしてみると、光が当たらない足元の岸壁際に張り付く様に2匹のスズキさんがボーッと佇んでいるのが見える。基本的にこの魚は物陰に静かに気配を殺してスタンバるようだ。そして突如小魚に襲い掛かる。その小魚の周りの水ごと豪快にバキュームする。

　今日は我が隊に先日入隊したばかりの新人コモモ3等兵のデビュー戦。「行ってこい！」とキャスト。着水。リールを巻く。泳ぎだす。最初はぎこちない泳ぎだったが、巻くにつれフォームが安定しだす。そしてスイートスポットへ差し掛かる。ここでガバッ！！とアタリが・・・こない。

　ただひたすら泳ぐという基本的職務を忠実にこなしコモモ3等兵は戻ってきた。満足気に「異常なし！」の報告。デビュー戦ということもあり、少々大目に見てやろうと思ったが、指揮官である僕は心を鬼にして「何が異常なしだバカヤロー！思い切って食われて来い！！ファッキンジャップくらいわかるよバカヤロー」と暗闇でつぶやき、ふたたびコモモ3等兵を潜行させる。

　「い、異常なし・・・」再び無事に帰還したコモモ3等兵は明らかにトーンダウンしている。「よしもう一度チャンスをやる」とキャスト。今度は涙目で戻ってきた。まだ若い彼のひたむきな姿勢に打たれた僕は「よし、よくやった！今日はゆっくり休め！」と命じ、水面直下を泳ぐ彼より10センチ位潜行震度が深いグース兵長を任務に当たらせる。しかし異常なし。

　その後ラパラCD大尉やらサスケ大佐やらヤルキスティック予備役のはてまで投入するもスズキの野郎釣れやしねえ！ファッキンジャップぐらいわかるよバカヤロー。ルアーによっては途中まで追ってきたりするのが見えたりするんだけど、バイトまでは持ち込めない。それは指揮官たる僕の力量不足ですな。

　ということで何の戦果もないまま大本営に帰投。統合幕僚長（妻）に報告。

　「本日も異常無しでありました！！」